乳がんは、しこりの小さいうちに発見して適切な治療を行えば、90%以上が治る病気です。そのため、定期的な自己検診およびマンモグラフィや超音波検診によって、しこりが小さく、リンパ節や他の臓器への転移がないうちに見つけることが大切です。
マンモグラフィ検診に関する比較対照試験をまとめて解析した結果、40・50歳代ではおよそ15%、60歳代では30%の死亡率減少効果があるというデータが示されています。
日本においては、乳がんの患者さんは40歳~50歳代で発生することが多いことから、40歳以上の女性に対して2年に1回のマンモグラフィを用いた乳がん検診を行っています。
<正常なマンモグラフィ画像例>
マンモグラフィで乳腺は白く映ります。そして、乳がんもまた白い影として描出されるため、乳腺濃度が濃い若い女性においては病変がマスクされてしまう可能性もあり、マンモグラフィの効果を疑問視する意見もあります。また、国内臨床試験においてマンモグラフィに超音波検査を併用することでがんは見つかりやすくなる一方で、本当はがんではないのに精密検査を受けるリスクはマンモグラフィだけの場合よりも増える、という結果が示されました。
従って、適切な検診方法は個々の乳腺により異なりますが、マンモグラフィや超音波による検診を定期的に受けることによって病気を発見するだけでなく自身の状態を把握することは大変重要であると考えます。
アムス丸の内パレスビルクリニック
医師 柴崎 ゆかり
平成20年3月 筑波大学医学専門学群卒業
腫瘍そのものだけでなく、乳がんの初期症状のひとつである微細な石灰化を捉えるのに適した検査です。
超音波を使った検査です。乳房視触診では見つけにくい深部の腫瘤を見つけ出したり、腫瘤の具体的な大きさや位置、乳管拡張などの変化、性状の観察を行います。
マンモグラフィ検査 | 乳房超音波検査 | |
---|---|---|
~39歳の方 | △ | ◎ |
40歳~の方 | ◎ 乳房超音波検査と隔年 |
◎ マンモグラフィ検査と隔年 |
50歳~の方 | ◎ | △ |
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