コラム

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2022.03.23

3.運動

ポッコリお腹を撃退しよう

金藤 昌子

監修:金藤 昌子

アムスニューオータニクリニック医師

平成3年3月 滋賀医科大学卒業
専門:内分泌・代謝内科
保有資格:日本内科学会認定医/日本内科学会総合内科専門医/日本医師会認定産業医

Contents目次

内臓脂肪を溜めないことが大切

ポッコリお腹は、誰もがひっこめたいもの…。肥満の中でも内臓の周囲に脂肪が蓄積する「内臓脂肪型肥満」は、生活習慣病の発症に、大きな関わりを持っています。中でも生命に関わる「脳卒中」や「心筋梗塞・狭心症」発症のリスクを高めると言われています。

以下の図は内臓脂肪が増えることによる影響を表したものです。身体に様々な影響が起こり、最終的には心筋梗塞や脳卒中の発症へと至ります。こうならないように、内臓脂肪を溜めないことが大切なのです。
内臓脂肪が増えることによる影響

基礎知識:内臓脂肪の特徴=「つき易く・とり易い」

内臓脂肪は皮下脂肪に比べ、細胞内の代謝が活発で“つき易く、とり易い”という特徴があります。

内臓脂肪の燃焼には有酸素運動+レジスタンス運動(筋力トレーニング)が有効です。

こま切れの運動でも効果あり

以前は、続けて30分以上運動をしないと脂肪が燃焼しないと言われていましたが、最近の研究で、短時間の運動でも糖と一緒に血中にある脂肪が使われている事が分かってきました。

時間を決めて歩くことで歩く機会を増やすことはできますが、通勤や買い物途中にバスや電車、自動車を使わず、こまめに歩いた方が無理なく、また総エネルギー消費量も大きくすることができます。

5分・10分のこま切れの運動でも有効なので、短時間でも動く習慣が大切です。

日常生活の中で体を動かす方法

・通勤を徒歩や自転車に変える

・エスカレーターやエレベーターには乗らず階段を使う

・近場へ行く時は歩く

・できるだけこまめに動き、トイレは遠い所へ行く

アムスからのアドバイス

内臓脂肪の燃焼に効果的な運動は様々ですが、ここでは取り入れやすい有酸素運動とレジスタンス運動(筋力トレーニング)ご紹介いたします。

有酸素運動

頻度:できればほぼ毎日~週に5日

1日合計30~60分(低~中強度)で週150~300分

低~中強度(自覚的には楽~ややきつい)
有酸素運動

ウォーキング・ジョギング 行いやすい有酸素運動の一つに、ウォーキングやジョギングがあります。1日の歩行数が多い人ほど、血圧が低く、善玉(HDL)コレステロールの値は高く、内臓脂肪・皮下脂肪共に量が少ないという事がわかっています。その他、心臓病や糖尿病、骨粗鬆症等の疾患予防、ストレス解消にもつながります。

歩数は1日7,000~8,000歩が目安で、10,000歩を目標とすると良いでしょう。

サイクリング サイクリングも歩行と同様に優れた有酸素運動です。自転車にギアが備わっている場合は、重いギアで力を入れて踏むのではなく、軽いギアで高い回転数で踏むことで効果が増します。

レジスタンス運動(筋力トレーニング)

頻度:週2~3回
レジスタンス運動

運動1.
腹筋a(10~20回)
仰向けになり、両膝が直角になるように足を椅子にのせます。

息を吐きながら背中を丸め、床から肩甲骨が離れるまで上げ、息を吸いながら元に戻します。

運動2.
腹筋b(左右交互10~20回)
仰向けになり両膝を曲げて立て、クッションを背中から頭に敷きます。

両手は頭の後ろで組み、左肘を右膝につけるように(逆も交互に)床から肩甲骨が離れるまで上体を起こしてひねります。

運動3.
その場足踏み(50回~300回)
運動1.[腹筋 a] と運動2.[腹筋 b] の後 に、運動3.の[その場足踏み]を行うと効果的です。

エクササイズの前後にストレッチ(柔軟体操)を行うと、さらに効果的です。

まとめ

内臓脂肪の特徴を理解して、短時間でも運動を繰り返すことが『ポッコリお腹』撃退の近道です。

最近の研究から、体力維持に優れている人ほど肥満症、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、心臓病、骨粗鬆症などの疾病になりにくく、死亡率が低いことが明らかになっています。

これは、適度の運動量が、糖代謝、脂質代謝、尿酸代謝、骨量の維持や血圧を正常化する作用があることを示しています。

運動は体力を向上させ、生活習慣病の予防にも繋がりますので、習慣にするようにしましょう。

※効果には個人差があります。腰や膝などに痛みがある場合は控えましょう。

心血管疾患や糖尿病(コントロール不良や進行した糖尿病合併症)をお持ちの方は必ず主治医と相談してください。